引き続き、ローム層(黄褐色土)の面でそろえて、ジョレンで削って行きます。
前回も説明させていただきましたが、ローム層の面でそろえることで、縄文人たちが住居やお墓を作るために掘った跡を見つけます。


トレンチの脇もきれいに直角に立っていますね。
あげた土が入ってこないように、淵の土もきれいに気を付けてよけていきます。
出土した土器は区画ごとに青いカゴに入れて保存します。
一日の発掘が終わると、何番目のトレンチのどこの区画か、土器が出土した場所ごとに袋に入れて保存します。
もし復元するような土器があったら、どんなに小さなか破片でも大切だそうです。




地層の説明をしてもらいました
手前の床面にあたる赤丸の部分が黄褐色の面でローム層(黄褐色土)です。ローム層は1万数千年前の土になるので、もし、そこから石器が出てきたら旧石器時代のものになるそうです。


この写真で赤丸の褐色土の部分からたくさん土器が出土しています。
つまりこの地層が縄文人たちの暮らしていた場所ですね。そして、一番上の黒い部分が表土で、現在畑として耕している耕作土です。
こうしてみると、地表からほんの20~30㎝くらいのところに縄文時代が眠っているんですね。
あまりに浅くってびっくりです。
1日目にショベルカーでローム層の面が出るところまで掘り下げました。
それで私は、ローム層の面に土器が出るんだと勘違いしてしまったんです。
でも、発掘のお手伝いを始めたら、ローム層の上の土を削っている作業で土器がたくさん出てくるのです。
何度も何度も、どうしてローム層の面でそろえるのか、学芸員さんに質問して困らせました💦
その後聞いた話では、シャベルカーで掘った状態でかなり土器片が出てきたので、上の茶褐色の面で掘るのをとどめていたそうなのです。
トレンチの横に積まれた土の中から、誰かが土器を見つけることもあります。
ローム層の面でそろえないと、竪穴住居等、掘り込まれた土の色の違いが見極められないんですね。
そこが納得できるまで、かなり時間がかかりました。
小さな土器は取り上げますが、大きな破片や大きな石は残して、ローム層の面でそろえて掘り進めていきます。
あとで、詳細に図面に書くためです。

配石遺構
大きめの石がいくつか出土しました。
ここは過去の調査から「配石遺構」と言って、石が集まっている可能性がある場所だそうです。
配石遺構とは、石が人の手で並べられている状態の事です。

この写真は手持ちで配石遺構のいい写真がなかったので、考古館から提供していただきました。
石がこの場所だけ、たくさん出てきました。
まあるく並べられているところは環状配石と言います。
こうした配石遺構が住居址と関係しているのかを後で検証するのだそうです。
それでも、それが「なぜ?」並んでいるのかはわからないことが多いそうです。

ローム層の面でそろえていくと、黒い土の部分が見えてきます。
白い丸で囲まれているところは、何かしらの遺構(縄文人のお墓や住居跡など)だと思われるそうです。
住居の柱だったりお墓だったり炉のあとだったり・・・
私達、素人では土の色の変化でこの〇が頭の中に浮かんできません。
長年発掘に携わっているからこそ、そこに形が浮かび上がって見えてくるんですね。
本当にすごいです❤

発掘の終盤になると、トレンチの底はまるで箒で履いたようにきれいにジョレン掛けされます。
さて、次回はどんなものが発掘されたのか、ご紹介しますね。



