実際の作業の様子を順を追って整理してみます。

カラムシを根元から借ります。
写真の真ん中の背の高いのはどうやらオオブタクサという雑草です💦
カラムシも2mくらいに育っています。
根元から鎌で切り落としました。

刈り取った茎から葉を落とします。
この時に、茎の根元になる方と先をそろえておきます。
茎の根元の繊維は硬く先は細くて柔らかくなります。糸をつむぐ時に根元と先をつないで太さを均一になるようにするためです。
また、植物の生きていた方向を大切にするという考えもあるそうです。植物は根から水分や栄養分を吸収して幹を通って葉まで運びます。茎を切った後も組織は変わらないので生かすためにも根元をそろえることは大切だというのです。
ネット検索ですが、民俗学の研究にも「自然から命をいただき、そのいきてきた方向や癖をそのまま生かして布にする」と言う自然観に基づいているとありました。胸にストーンと落ちてきます。

葉を落とした茎は、束にして近くのセギに浸けておきます。
こうすることで、外皮が剥ぎやすくなるそうです。
一晩水に浸ける場合もあるそうですが、私たちは1時間ほど浸けてから皮を剥きました。


茎を折ってから、左手を手前に、右手を向こう側に押すとこうして2枚に裂けます。

剥いた皮を再び、水に浸けておきます。
皮から灰汁が出ることと皮を柔らかくすることで、次の作業がやりやすくなります。
作業の工程上、一日目はここまで
一晩水に浸けておいて、この先は翌日の作業としました。


次は「苧引き(おびき)」と言われる作業です。
柔らかくなった皮の外側の部分を削り落とし、内側の「青苧(あおそ)」と言われる繊維をとりだす作業です。
板の上に濡らした茎を置いて、伝統的に作業をしているところでは専用の苧引き具(おびきぐ)があるそうです。
私たちは手に入れやすい100円のケッパーを使いました。
黒曜石でも十分きれいにおびき出来ました。


皮の内側からケッパーを強く当てると、パキンと言ってその皮が折れます。そのままケッパーを強く押し当てながら皮をこすって繊維をとる方法もあるようです。
こうしておびきしたものは乾燥させて保存できます。

この繊維を細く裂いて、繋いで撚って、ようやく糸になります。大変な作業です。
糸にするまでの技術を身に着けるのはかなりの時間がかかりそうです。
まだまだ、長い道のりです。
