【カラムシ】~第一弾:カラムシから作られた服が縄文時代にもあった!?~

カラムシという植物をご存じでしょうか?
井戸尻史跡公園の端で栽培されているイラクサに似たこの植物を、長年雑草だと思っていました。
ところが、この植物から繊維をとって縄文時代から利用されていたのではないかと言うのです。
たまたまカラムシのそばを通りかかった時に、元館長の樋口さんにお聞きして初めて知りました。

こちらがカラムシです。

カラムシは苧麻(チョマ)とも呼ばれ、越後ちぢみの原料にもなるのだそうです。
井戸尻のイベントで館長が着ている巻頭衣は、このカラムシからできた繊維で編まれているそうです。
あんぎん編みと言って縄文時代から存在したと言われている編み方です。

調べてみるとあんぎん編みは縄文時代の初め1万年以上前から存在していたのではないかと言われています。日本の各地から発掘された土器の底などに布を押し当てた痕が残っているそうです。
縄文中期の5千年くらい前になると、炭化したアンギン編みの布の断片そのものも多数出土しています。
火葬された骨に炭化した編み物の断片が付着していた例もあるという事です。

一方、カラムシも縄文時代の湿地層から種子が出土している例もあります。

現在でも、日本の各地にアンギン編みは伝承されており、特に福島県の昭和村のカラムシから繊維をとって織られた≪越後上布≫は、国の重要無形文化財に指定されています。

アンギン編みは、現在の私たちの身近にもありました。

俵やすだれと編み方の構造が同じです。
つまり、縄文時代からカラムシと言う植物を使って布にしたアンギン編という技術が、現代までずっと続いているってことです。凄いことではないですか!!

井戸尻考古館元館長の樋口さんにどうやって繊維をとるのか見せていただきました。
剥いた皮を引っ張ってみると、大人二人で引っ張っても丈夫で切れません。

外の茶色い部分をケッパーなどでこすり落とします。

本来だと、刈りとって葉を落としたら数時間水に浸します。ネットで調べたところ、皮を乾燥させないためと皮に含まれている青汁を流すためだそうです。

そして皮を剥いたた後に、再び水に浸けて写真のように、外皮をのぞく作業をします。

この時は工程を見せていただくために、水に浸ける工程は省いています。

井戸尻応援団のYouTubeチャンネルで、この時にカラムシから繊維を採ることを教えていただいた動画を公開しています。

応援団がカラムシにハマった、最初の一歩です。
ご覧いただけたら、幸いです。

美しい繊維になる所を見せていただき好奇心に火が付きました。
どこまでできるかわかりませんが、これは挑戦しなければなりません!!

茅野市の尖縄文考古館で活動しているあんぎんの会があると聞き、会長さんに特別講義をお願いしました。

カラムシは私の背丈くらいまで伸び、茎を刈って葉を落として使います。
以下、あんぎんの会に教えていただいた工程です。

  1. 刈った茎を30分ほど水に浸し、皮を剥ぎやすくしてから剥ぎます
  2. 根元から1/3ほどで折ると表皮が芯から剥がれます。
  1. 剥いだ表皮を1時間ほど水に浸し、苧(お)引きと言って、板の上で皮の表面をヘラで削ぎ落していきます。あんぎんの会ではケッパーを使っていました。力を入れすぎてしまうと繊維が切れてしまい、力の入れ具合、ケッパーの角度など、コツをつかむのが難しい作業でした。
  1. 薄緑色の美しい繊維が採れました。こうした状態で乾燥させると保存が可能だそうです。これを裂いて紡いで撚りをかけて糸になります。

まずはここまでの作業を応援団の有志でやってみることにしました。

この続きは、また次回という事で。